空き家所有者100人に聞いた
「固定資産税で困ったこと」ランキング
実家などの不動産を相続し、 誰も住んでいない空き家を所有することになると、 毎年の固定資産税を負担するケースがあります。
そこで空き家所有者100人に、 固定資産税について実際に困ったことを聞きました。
調査概要
調査対象:空き家所有者100人
調査内容:空き家の固定資産税で困ったこと
調査方法:空き家所有者への聞き取り内容をもとに集計
調査主体:空き家のいろは編集部
固定資産税の実際の税額や住宅用地に関する特例の適用状況などは、 土地・建物や自治体によって異なります。 個別の税額については、納税通知書・課税明細書を確認し、 必要に応じて所在地の市区町村などへ確認してください。
固定資産税で困ったことランキング
| 順位 | 困ったこと | 割合 |
|---|---|---|
| 1位 | 住んでいないのに毎年税金がかかる | 68% |
| 2位 | 解体すると固定資産税が上がると聞いて迷った | 54% |
| 3位 | 空き家を手放したいが税金だけ払い続けている | 47% |
| 4位 | 相続後に固定資産税の通知が届いて負担を感じた | 39% |
| 5位 | 土地や建物の評価額の見方が分からなかった | 31% |
使っていない空き家であっても、 所有していることで継続的な費用負担を感じている人が多いことが分かります。
第1位|住んでいないのに毎年税金がかかる【68%】
最も多かったのは、 「誰も住んでいないのに固定資産税を負担している」 という回答でした。
実家を相続したものの、 自分は別の地域に自宅を持っていて、 相続した家を利用する予定がないというケースもあります。
さらに空き家では、 草刈り、庭木管理、建物の修繕、火災保険など、 固定資産税以外の費用が必要になる場合もあります。
そのため、 「使っていない家のために毎年お金を負担している」 という感覚になりやすいのです。
第2位|解体すると固定資産税が上がると聞いて迷った【54%】
住宅が建っている土地では、 一定の要件を満たす場合、 住宅用地に対する固定資産税の課税標準の特例が適用されています。
建物を解体して住宅用地に該当しなくなれば、 この特例が適用されなくなるため、 土地部分の固定資産税の負担が増える場合があります。
土地の面積、評価額、利用状況、自治体などによって実際の税額は異なります。 解体前に、所在地の市区町村などへ確認しておくと安心です。
一方で、 税金だけを理由に著しく傷んだ建物を放置することにもリスクがあります。
建物の状態、修繕費、管理費、 今後の売却や土地利用まで含めて判断することが重要です。
「空き家を残しておけば住宅用地の特例が続く」とは限らない
固定資産税の負担を考えて、 「古い家でも建物だけ残しておけばよい」と考える人もいます。
しかし、適切な管理が行われていない空き家については、 空家等対策の推進に関する特別措置法に基づき、 自治体から「管理不全空家等」や「特定空家等」として 必要な措置を求められる場合があります。
一定の手続きが進んだ場合には、 住宅用地に対する固定資産税等の特例措置の対象から 外れることがあります。
空き家の状態や自治体による措置などによって扱いが変わるため、 税金だけを理由に管理せず放置するのは避けましょう。
第3位|空き家を手放したいが税金だけ払い続けている【47%】
地方や築年数の古い空き家などでは、 売却活動をしても買い手がすぐに見つからない場合があります。
しかし所有している間は、 固定資産税だけでなく、 建物や敷地の管理も続けなければなりません。
その結果、 利用予定がないにもかかわらず、 何年も費用だけを負担しているケースがあります。
通常の売却が難しい場合でも、 物件によっては別の不動産会社への相談、 空き家バンク、譲渡、空き家マッチングなどを 検討できる場合があります。
管理費や固定資産税を何年も負担する前に、 売却以外も含めて複数の選択肢を確認してみましょう。
第4位|相続後に固定資産税の通知が届いて負担を感じた【39%】
親の実家を相続すると、 相続手続きだけでなく、 その後の不動産管理についても考えなければなりません。
片付け、相続登記、建物管理などを進める中で、 固定資産税の負担も続きます。
そのため相続した空き家については、 「とりあえずそのまま」にするのではなく、 今後利用するのか、売却するのか、 片付けるのか、譲渡などを検討するのかを 早い段階で整理することが重要です。
第5位|土地や建物の評価額の見方が分からなかった【31%】
固定資産税の納税通知書や課税明細書には、 土地・家屋の評価額や課税標準額などが記載されています。
普段不動産に関わっていない人にとっては、 「何を意味しているのか分からない」 と感じることもあるでしょう。
また、 固定資産税評価額と不動産の実際の売却価格は同じものではありません。
売却価格を知りたい場合は不動産の査定を、 固定資産税の内容を確認したい場合は 課税している市区町村などへ確認するなど、 目的に応じて相談先を分けることが大切です。
固定資産税だけでなく「空き家を持ち続ける総コスト」を考える
空き家の負担を考えるとき、 固定資産税だけを見て判断するのは十分ではありません。
不動産を所有することで発生する税負担があります。
雑草や枝の越境を防ぐための管理費用が必要になる場合があります。
屋根・外壁・雨漏り・設備などの修繕が必要になる場合があります。
遠方の実家では、現地へ行くための交通費や時間も負担になります。
固定資産税だけなら負担できると思っていても、 これらを合わせると毎年の維持費が大きくなることがあります。
固定資産税が負担なら「空き家の出口」を整理する
固定資産税で困り始めたときは、 単に「税金をどう減らすか」だけではなく、 空き家そのものを今後どうするのか考えるタイミングでもあります。
将来自分や家族が利用する予定があるなら、 適切な管理を続けます。
不動産として需要があるなら、 査定や売却可能性を確認します。
実家の家財や残置物が多い場合は、 今後の処分に向けて整理を進めます。
通常の売却が難しい場合は、 別の手放し方を検討できることがあります。
「何もしない」という選択も、 固定資産税や管理費を負担しながら 空き家を所有し続けるという選択です。
今後利用する予定がないのであれば、 早めに方向性を整理しておくことが重要です。
税金の個別相談は自治体や税の専門家への確認が必要ですが、 空き家そのものについては、 片付け・売却・譲渡など今後の方向性を整理できます。
空き家を今後どうすればよいか整理したい方へ。
空き家の相談窓口 →実家じまいや空き家に残った家具・家財を整理したい方へ。
空き家片付けセンター →一般的な売却が難しく、0円譲渡なども検討したい方へ。
空き家マッチングセンター →今回の100人調査では、 固定資産税について最も多かった悩みは、 「住んでいないのに毎年税金がかかる」68%でした。
さらに、 「解体後の税負担が心配」 「手放したいのに税金を払い続けている」 「相続して初めて負担を実感した」 といった回答も挙げられています。
固定資産税だけを理由に、 利用予定のない空き家を長期間放置することが 最善とは限りません。
建物の状態、管理費、家族の意向、売却可能性などを合わせて、 今後の方向性を考えることが重要です。


