空き家所有者100人に聞いた
「手放せない理由」ランキング
相続した実家や、長年使っていない空き家。 管理や費用が負担になっていても、 簡単には手放せないことがあります。
そこには不動産としての問題だけでなく、 家族との思い出、親族との話し合い、 将来への迷いなど、さまざまな事情があります。
今回は空き家所有者100人への調査をもとに、 「空き家を手放せない理由」をランキング形式で紹介します。
調査概要
調査対象:空き家を所有・管理した経験のある方
調査人数:100人
調査テーマ:空き家を手放せない理由
調査主体:空き家のいろは編集部
この記事では、調査で上位となった5つの理由を紹介します。
空き家を手放せない理由ランキング
| 順位 | 空き家を手放せない理由 |
|---|---|
| 1位 | 思い出があり処分できない |
| 2位 | 兄弟・親族の意見がまとまらない |
| 3位 | 売れるかどうか分からない |
| 4位 | 片付け費用が負担 |
| 5位 | 将来使うかもしれないと思っている |
今回の調査では、家族との思い出や親族との意見調整など、 心理面・家族関係に関する理由も上位となりました。
第1位|思い出があり処分できない
第1位は、 「思い出があり処分できない」でした。
実家には、 家族と過ごした時間や 自分が育った記憶が残っています。
- 親との思い出が残っている
- 子ども時代を過ごした家だった
- 家族が集まっていた場所だった
- 先祖から受け継いできた家だった
そのため、 管理や費用の負担を理解していても、 「売る」「壊す」という決断をすぐにはできないことがあります。
ただし、残すのであれば 「誰が管理するのか」「いつまで残すのか」「将来どうするのか」 について家族で整理しておくことが大切です。
第2位|兄弟・親族の意見がまとまらない
第2位は、 「兄弟・親族の意見がまとまらない」でした。
相続人や共有者が複数いる場合、 空き家をどうするかについて 考え方が一致しないことがあります。
- 売却して整理したい
- 実家だから残しておきたい
- 将来自分が使いたい
- 費用は負担したくない
こうした状態では、 誰か一人が管理を続けながら 処分については決まらない、という状況になることもあります。
現在の管理費、税金、建物の状態、 今後利用する予定があるのかなど、 まず事実を共有すると話し合いやすくなります。
第3位|売れるかどうか分からない
第3位は、 「売れるかどうか分からない」でした。
古い家や地方の空き家などでは、 所有者自身が 「こんな家は売れないのではないか」 と考えてしまうことがあります。
一方で、 「もう少し待てば買い手が現れるかもしれない」 と考え、判断を先送りすることもあります。
実際に売却できるかどうかは、 建物の状態だけでなく、 土地、立地、接道、権利関係、需要など さまざまな条件によって変わります。
売却が難しいことが分かってから、 買取、空き家バンク、0円譲渡など 別の方法を比較することもできます。
空き家の手放し方には、 一般的な仲介による売却だけでなく、 不動産買取、訳あり物件の相談、 0円譲渡など複数の方法があります。
「売れるのか分からない」 「不動産会社に相談したが難しかった」 という場合も、物件の状況に応じて 次の方法を検討できます。
空き家を売りたい人へ|売却・買取・0円譲渡など手放す方法を見る →第4位|片付け費用が負担
第4位は、 「片付け費用が負担」でした。
長く使われてきた実家には、 家具・家電・衣類・食器・写真・仏壇・農機具など、 さまざまな物が残っていることがあります。
- 物が多く、どこから始めればよいか分からない
- 遠方なので自分たちだけでは片付けられない
- 費用がどのくらいかかるのか分からない
- 思い出の品があり処分を決められない
なお、空き家を売却・譲渡する場合でも、 必ず最初に家の中をすべて空にしなければならないとは限りません。
物件や手放し方によって対応は異なるため、 大量の家財を自己判断ですべて処分する前に、 今後の方向性を確認することも大切です。
第5位|将来使うかもしれないと思っている
第5位は、 「将来使うかもしれないと思っている」でした。
- 定年後に戻るかもしれない
- 子どもが使うかもしれない
- 親族が利用するかもしれない
- セカンドハウスとして使うかもしれない
将来利用する可能性が本当にあるのであれば、 建物を維持するという選択もあります。
ただし、 「いつか」という予定だけで長期間保有する場合は、 その間の管理・税金・修繕なども考えておく必要があります。
利用時期や利用者が決まらない場合は、 一度ほかの選択肢と比較してみることも重要です。
手放さずに所有を続ける場合の負担も確認する
空き家を残すこと自体が悪いわけではありません。
しかし、所有を続ける場合には、 建物や敷地の状況に応じて 管理や費用が発生します。
使用していない住宅でも、 所有している不動産には税負担が発生します。
敷地の状態によっては、 定期的な草刈りや庭木の管理が必要です。
屋根・外壁・設備などに不具合が発生すれば、 修繕を検討する必要があります。
実家が遠方の場合は、 交通費や移動時間も所有者の負担になります。
空き家管理については、 こちらで関連する調査記事をまとめています。
「手放せない」と「何もしない」は分けて考える
思い出があったり、 親族との話がまとまっていなかったりして、 今すぐ空き家を手放せないこともあります。
その場合でも、 何もしないまま放置する必要はありません。
- 現在の所有者・相続関係を確認する
- 固定資産税など年間負担を確認する
- 建物や敷地の状態を確認する
- 家財がどの程度残っているか確認する
- 家族・親族の希望を整理する
- 売却できる可能性を確認する
- 売却以外の方法も調べる
空き家を長期間放置することで考えられる問題については、 こちらの記事でも解説しています。
空き家には「売る」以外にも選択肢がある
空き家を手放す方法を考えるとき、 一般的な不動産売却だけに限定する必要はありません。
まず不動産として売却できる可能性を確認します。
将来利用する予定が明確なら、 必要な管理をしながら保有します。
自治体等の制度が利用できる地域では、 空き家バンクなども選択肢になります。
一般的な売却が難しい場合、 次の使い手へ譲る方法を検討することもできます。
物件によって利用できる方法は異なりますが、 一般的な売却以外の出口まで知ってから判断することが大切です。
思い出、親族との話し合い、家財、売却の難しさなど、 空き家を手放せない理由は一つとは限りません。
まず現在の問題を整理し、 その空き家に合った方法を考えていきましょう。
売却・管理・片付け・解体・譲渡など、 何から考えればよいか分からない方へ。
空き家の相談窓口 →実家や空き家に大量の家具・家財が残っている方へ。
空き家片付けセンター →一般的な売却が難しく、 0円譲渡など別の方法を検討したい方へ。
空き家マッチングセンター →今回の100人調査では、 空き家を手放せない理由の第1位は 「思い出があり処分できない」でした。
続いて、 「兄弟・親族の意見がまとまらない」 「売れるかどうか分からない」 「片付け費用が負担」 「将来使うかもしれない」 という理由が上位となっています。
空き家を残すことも、 一つの選択です。
ただし、 「残すと決めて管理すること」と 「決められないまま放置すること」は異なります。
まずは、 自分や家族がなぜ手放せないのかを整理し、 管理・売却・片付け・譲渡などの選択肢を比較しながら、 今後の方向性を考えてみましょう。


