空き家所有者100人に聞いた
「遠方管理で困ったこと」ランキング
相続した実家や使わなくなった家が遠方にあると、 「様子を見に行くだけ」でも大きな負担になることがあります。
そこで空き家所有者100人に、 遠方にある空き家を管理する中で困ったことを聞きました。
調査概要
調査対象:空き家所有者100人
調査内容:遠方にある空き家の管理で困ったこと
調査方法:空き家所有者への聞き取り内容をもとに集計
調査主体:空き家のいろは編集部
遠方管理では、建物そのものの問題だけでなく、 交通費・時間・現地確認・近隣対応など、 「現地へすぐ行けないこと」からさまざまな負担が生じます。
遠方管理で困ったことランキング
| 順位 | 困ったこと | 割合 |
|---|---|---|
| 1位 | 現地まで見に行く時間と交通費が負担だった | 72% |
| 2位 | 草木や庭の状態を確認できなかった | 61% |
| 3位 | 近隣から苦情が来て初めて問題に気づいた | 48% |
| 4位 | 台風・大雪・雨漏りなど災害後の確認ができなかった | 42% |
| 5位 | 片付けや売却を進めたいが現地対応できなかった | 36% |
遠方の空き家では、管理作業そのものだけでなく、 現地へ移動するための費用と時間が大きな負担になっています。
第1位|現地まで見に行く時間と交通費が負担だった【72%】
最も多かったのは、 遠方の空き家まで見に行くための時間と交通費が負担だったという回答です。
新幹線や飛行機、車などを利用する距離に空き家がある場合、 現地確認だけでも交通費が発生します。
日帰りが難しければ宿泊が必要になる場合もあり、 仕事を休まなければならない人もいます。
こうした負担があるため、 「気になっているけれど、なかなか見に行けない」 という状態が長期化することがあります。
第2位|草木や庭の状態を確認できなかった【61%】
空き家になり、 定期的に庭を手入れする人がいなくなると、 雑草や庭木が伸びた状態になりやすくなります。
特に春から夏にかけては、 前回確認したときとは大きく状況が変わっていることもあります。
道路や隣地へ枝が越境するなど、 所有者が把握していない間に問題が発生する可能性があります。
遠方の場合は、 「今どのくらい伸びているのか」が分からないこと自体が 管理上の悩みになります。
第3位|近隣から苦情が来て初めて問題に気づいた【48%】
草木の越境、建物の傷み、害虫・害獣、 ゴミの不法投棄など、 空き家ではさまざまな問題が起こる可能性があります。
近くに住んでいれば早い段階で気づけることでも、 遠方では発見が遅れる場合があります。
その結果、 近隣住民や自治体などから連絡を受けて、 初めて現地の状況を知るケースがあります。
第4位|災害後の確認ができなかった【42%】
台風や大雪、大雨などがあった後は、 屋根、外壁、雨樋、庭木などに異常がないか気になるものです。
しかし遠方の空き家では、 災害のたびにすぐ現地へ向かうことは難しい場合があります。
雨漏りなどが発生していても発見が遅れれば、 室内や建物内部まで影響が広がる可能性があります。
遠方に空き家がある場合は、 災害後に誰が状態を確認するのかを あらかじめ考えておくことも重要です。
第5位|片付けや売却を進めたいが現地対応できなかった【36%】
空き家を売却したり片付けたりする際には、 建物の状態確認、残置物の確認、鍵の受け渡し、 業者による現地下見などが必要になる場合があります。
遠方に住んでいると、 そのたびに現地へ行くことが難しく、 片付けや売却を先延ばしにしてしまうことがあります。
ただし、すべての作業で 所有者本人の立会いが必要とは限りません。
業者やサービスによっては、 鍵の受け渡し方法や現地確認方法を調整し、 所有者が毎回立ち会わずに進められる場合があります。
遠方管理では「管理費+交通費+時間」を考える
空き家管理の負担を考えるとき、 草刈りや見回りなどの料金だけを比較しがちです。
しかし遠方にある場合は、 交通費・宿泊費・移動時間・仕事を休む負担などもあります。
前の記事で行った100人調査では、 空き家管理にかかった費用として 「年間5万円〜10万円未満」と回答した人が最も多い結果でした。
遠方の空き家で最初に確認したい4つのこと
屋根・外壁・雨漏り・室内・庭など、 現在どのような状態なのかを確認します。
家具、家電、生活用品などが どの程度残っているのか確認します。
誰が鍵を持っているのか、 本人が行けない場合にどう現地確認するのか整理します。
管理を続けるのか、 売却・活用・片付け・0円譲渡・解体などへ進むのか考えます。
遠方管理で重要なのは「管理」と同時に出口を考えること
将来自分や家族が使う予定のある空き家なら、 適切に管理を続けることに意味があります。
一方、 今後住む予定も利用予定もない空き家を 何年も管理し続ける場合は、 その費用と負担も考えなければなりません。
将来的に利用する予定がある場合は、 定期的な見回りや草木・建物管理を行います。
不動産として売却できる可能性があるなら、 早めに査定や需要を確認します。
家財や残置物が多い場合は、 実家じまい・残置物整理から進めます。
一般的な売却が難しい場合でも、 別の手放し方を検討できることがあります。
空き家を放置した場合のリスクについては、 こちらの記事も参考にしてください。
遠方にあるからといって、 すべての対応を所有者自身が現地で行わなければならないとは限りません。
空き家の状態や希望に応じて、 現地確認、家財の片付け、今後の手放し方などを相談できます。
遠方の実家を今後どうすればよいか整理したい方へ。
空き家の相談窓口 →遠方にある実家や空き家の家財・残置物を整理したい方へ。
空き家片付けセンター →通常の売却が難しく、0円譲渡なども検討したい方へ。
空き家マッチングセンター →今回の100人調査では、 遠方管理で最も多かった悩みは、 「現地まで見に行く時間と交通費が負担だった」72%でした。
そのほかにも、 草木の状態、近隣トラブル、災害後の確認、 片付けや売却の現地対応など、 遠方ならではの問題が挙げられています。
大切なのは、 「遠いから仕方がない」と放置することではありません。
現地の状態を確認し、 管理を続けるのか、片付け・売却・譲渡などへ進むのかを 早めに整理することが重要です。


