空き家問題2030年とは? 増え続ける空き家と、これから起こる問題
日本では人口減少や高齢化、相続などを背景に、空き家が増え続けています。 「2030年には空き家問題がさらに深刻になる」と聞いたことがある方もいるでしょう。
しかし、2030年になった瞬間に何かが起こるわけではありません。 大切なのは、すでに進んでいる空き家問題を知り、 今ある空き家をどうするのか早めに考えることです。
親が住んでいた実家を相続したものの、自分は遠方に住んでいる。 売却しようとしても買い手が見つからない。 解体するにも費用がかかる。
このような事情によって、誰も住まない住宅がそのまま残されるケースがあります。
この記事では、「空き家問題2030年」とは何なのか、 日本の空き家の現状や増加する原因、放置するリスク、 そして所有者が今から考えたい対策について分かりやすく解説します。
空き家問題2030年とは?
「空き家問題2030年」という言葉は、 2030年という年に突然空き家問題が発生するという意味ではありません。
日本では人口減少、高齢化、住宅の老朽化、相続など複数の問題が進んでおり、 今後も空き家の増加や管理されない住宅の問題が重要になると考えられています。
すでに日本では空き家が増えています。 2030年問題を考えるうえでは、 「将来どうなるか」だけではなく、 「今ある空き家をどうするか」を考えることが重要です。
日本には約900万戸の空き家がある
総務省の「令和5年住宅・土地統計調査」によると、 2023年10月1日時点の全国の空き家数は 900万2千戸となっています。
空き家数、空き家率ともに過去最高となりました。 つまり、空き家問題は2030年を待って始まる問題ではなく、 すでに日本全国で進行している問題なのです。
※出典:総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」
なぜ日本で空き家が増えているのか?
空き家が増える理由は一つではありません。 日本の社会構造や住宅事情など、さまざまな要因が関係しています。
人口や世帯数の変化により、 地域によって住宅需要が低下していく可能性があります。
高齢者が施設へ入居したり亡くなったりすることで、 住んでいた住宅が空き家になるケースがあります。
子どもがすでに別の地域に住宅を持っている場合、 相続した実家に住まないケースがあります。
人口減少地域では売却を希望しても、 買い手がなかなか見つからない場合があります。
古い家を解体するにはまとまった費用が必要になるため、 そのまま残される場合があります。
「いつか使うかもしれない」と考えているうちに、 数年、十数年と空き家になることがあります。
2030年に向けて考えられる空き家問題
空き家が増えること自体だけが問題なのではありません。 特に問題になるのは、適切に管理されない空き家が増えることです。
屋根や外壁などが劣化し、修繕が必要になることがあります。
庭木や雑草、害虫などが近隣トラブルにつながる場合があります。
長期間人が住んでいない住宅では、防犯面などへの注意も必要です。
住んでいなくても固定資産税や管理、修繕などの負担があります。
相続が繰り返されることで、権利関係が複雑になる場合があります。
管理されない空き家が増えると、地域環境にも影響する可能性があります。
空き家は「相続」をきっかけに突然自分の問題になる
空き家問題というと、どこか遠い社会問題のように感じるかもしれません。
しかし、親が亡くなり実家を相続した瞬間に、 誰にでも空き家所有者になる可能性があります。
- 親が亡くなり、実家を相続した
- 自分は県外に住んでいる
- 兄弟姉妹も実家へ戻る予定がない
- 家の中には家具や家財が残っている
- 売却しようとしても買い手が見つからない
「もう少ししてから考えよう」と先送りしているうちに、 建物が老朽化し、片付けや修繕などの負担が大きくなることもあります。
空き家を放置するとどうなる?
空き家は、人が住まなくなった後も管理が必要です。
換気、通水、草刈り、建物確認などを行わずに長期間放置すると、 建物や敷地の状態が悪化する可能性があります。
適切な管理が行われていない空き家については、 空家等対策の推進に関する特別措置法に基づき、 状態によって「管理不全空家」や「特定空家」への対応が行われる場合があります。 空き家だからといって、そのまま放置してよいわけではありません。
空き家になったら考えたい5つの選択肢
空き家になったからといって、 必ず売却しなければならないわけではありません。 建物や土地、地域、家族の事情によって選択肢は変わります。
市場で売却できる可能性がある場合は、 不動産会社などへ相談して査定する方法があります。
賃貸、店舗、DIY、古民家再生など、 建物を残して活用できる場合があります。
自治体などが運営・関与する空き家バンクを利用して、 利用希望者を探す方法があります。
売却が難しい場合でも、 価格以外の条件を含めて次の使い手を探す方法があります。
建物の状態や土地の条件によっては、 引取りや解体なども含めて出口を考えます。
「売れない空き家=価値がない」とは限らない
一般的な不動産市場では売却が難しい空き家もあります。
築年数が古い、地方にある、修繕が必要、 残置物があるなどの理由によって、 買い手が見つかりにくいケースです。
しかし、それだけで 「誰にも必要とされない家」だと決まるわけではありません。
DIYをしたい人、地方へ移住したい人、 古い住宅を再生したい人、 土地や建物を別の用途で利用したい人など、 一般的な不動産市場とは違う視点で空き家を探している人もいます。
そのため、売却だけでなく、 空き家バンクや0円譲渡、空き家マッチングなど、 複数の方法を比較することが重要です。
空き家問題2030年についてよくある質問
将来の空き家数については前提条件によって予測が異なります。 「2030年に必ず○○万戸になる」と一つの数字だけで判断するのではなく、 総務省などの公的統計で実際の推移を確認することが重要です。
空き家であること自体が直ちに問題になるわけではありません。 大切なのは建物や敷地を適切に管理することです。
まず所有関係や建物の状態、残置物などを確認し、 売却、活用、管理、譲渡などの選択肢を比較するとよいでしょう。
売却方法や価格を見直すだけでなく、 空き家バンク、0円譲渡、空き家マッチング、 引取りなど別の方法を検討できる場合があります。
空き家になっただけで直ちに固定資産税が上がるわけではありません。 ただし、管理状態や自治体からの勧告など一定の要件によっては、 住宅用地特例の適用に影響する場合があります。
あわせて知っておきたい空き家の基礎知識
まとめ|2030年を待たず、今ある空き家から考える
空き家問題2030年は、 2030年になった瞬間に突然始まる問題ではありません。
日本ではすでに約900万戸の空き家があり、 人口減少、高齢化、相続、住宅需要の変化などによって、 空き家をどう管理し、どう次へつなぐのかが重要になっています。
特に実家を相続した場合は、 「まだ急がなくてもいい」と考えている間に、 建物の老朽化や草木、残置物、相続関係などの問題が大きくなる場合があります。
売却、活用、管理、空き家バンク、0円譲渡、マッチング、引取り、解体。
空き家には複数の選択肢があります。
まずは現在の状態を整理し、自分と家族に合った方法を考えることから始めましょう。


